こんにちは、よっぷです。気になる3Dプリントのニュースが立て続けに出ていました。最初にこの技術が注目され始めたのは2010年頃だったでしょうか。家庭用の印刷機も販売されるなど、未来のテクノロジーとして注目されていましたが、ちょっと早かったのか、フィギュアくらいしか用途がなかったようで、だんだんニュースにならなくなってしまいました。下のニュースをみると、そろそろ実用段階になってきたのかなという印象を受けました。
◆100人乗っても大丈夫!
清華大学、革新的なコンクリート3Dプリンティング技術で歩道橋を造形https://fabcross.jp/news/2019/20190130_tsinghuauniv3dprinterconcretebridge.html
- 中国の清華大学が3Dプリントで世界最大のコンクリ製歩道橋を完成
- 混雑した状態の重さに耐えられる強度があることを証明
- 作業は450時間ほど、コストは従来の建設手法の3分の2
すごいニュースですね、コレ。3Dプリントで印刷した実用製品の中で最大規模なんじゃないでしょうか。記事に添付されている限り、少なくとも100人は橋の上に乗っていると見られます。経年劣化のスピードは気になるところですが、かなり実用的な実験事例なんじゃないでしょうか?
こういった技術が建設、製造現場に活かされてくれば、従来のスキームとは全く違った方法での生産が可能になりそうです。何より期待できるのは、人手がいらなくなることと、さまざまな部品・部材を調達する必要がなくなることでしょう。大幅なコスト削減が可能になります。
記事によると、この歩道橋を完成させるのに必要となった時間は2本のロボットアームで450時間ほど、コストは従来の建設手法の3分の2で済んだそうです。時間に関しては、相場感がないので短縮されるものなのか分かりませんが(むしろ時間は掛かる?)、コストは実際削減されています。時間に関しても、ロボットを増やせばどんどん短縮できるでしょうし、コストも印刷技術が高度化し、ロボット導入コストが低くなればもっと削減できると思います。それに今回は1つの橋を作るプロジェクトでしたが、同じものを反復的にたくさん作る場合なんかはより便利なんじゃないでしょうか?
◆Googleが遺跡の複製に活用
Googleが3Dプリンターを使って古代遺跡を複製している
https://jp.techcrunch.com/2019/01/31/2019-01-30-google-is-using-3d-printers-to-re-create-ancient-artifacts/
- 博物館に来る人や研究者たちに本物を見る感動と感激を与える
- いろんな素材を使えるようになり、色や質感を本物に近づけられる
- 手元の3Dプリンターでプリントできるようにも
こちらはGoogleが3Dプリンターで古代遺跡などの複製を作っているというニュースです。私が注目しているGoogleのアクティビティの一つに、世界の知識をアーカイブ化しているということがあるのですが、これもその一環だと考えられます。
例えば、このプロジェクトでは世界の美術館とコラボレーションして、現地に観に行く機会のない人に、美術館に行ったような体験を提供しています。もちろん本物を観る感動とは違うと思いますが、興味・関心を上げてくれるものとして凄くステキな取り組みです。
古代遺跡の複製も同じようなものでしょう。そのうちVRと合わせて実際に訪問し、中に入って探索するような体験もできるようになるんじゃないでしょうか?そのベースとして3Dプリントでの印刷物が使われると思います。
Googleが使い始めることで再び注目を集め、3Dプリントの活用が改めて進むんじゃないかなと思いますね。