◆こんなデータ管理で大丈夫?
ここ最近の政治関連のニュースを見ていると、あまりにもずさんなデータ管理、改ざん問題が目に付きます。これだけ各種統計に不備があると、国際的な問題です。日本は果たして信用できるデータを公表しているのかと思われても仕方ない。
10年ほど前、いや、5年くらい前までは、よく中国の出すデータは信用できないと言われました。特に聞いたのは経済性成長率などですね。大きく見積もって、経済政策の好調ぶりを国内外に示しているのではないかと(何か今の日本も同じような状況にあるのではないかと思わされます)。
それがここ数年は、実質ともに世界第2位の経済大国となり、もはやアメリカはその追随を恐れ、保護主義に走るようになっています。“信頼できない中国”、そのイメージは、こと経済の文脈において、だんだん払拭されてきている気がします。実際、まだビジネスマナー、品質といった面で洗練されていない部分もあると思いますが、日本より先行している/先進的な部分も出てきています(文化的/人権問題の文脈については、あまり知見がありませんが、ここはまだ成長途上なのではという印象です)。
ただ、中国もその成長段階においては、経済、商売の分野でさまざまな不正が行われてきたことは間違いないでしょう。それは、今も慣習として残ってしまっている面がある。
政府もこれに関して、危機感を覚えているのでしょう。こんな記事がありました。
「官僚の腐敗を検出するAIシステム」を中国で導入した結果とは?
https://gigazine.net/news/20190204-china-corruption-busting-ai-system/
政治や行政に、テクノロジーによる監視機能を設置しているという話ですね。実際、多くがその監視機能を廃止したらしいですが、効果は出ているとのこと。個人的に、仕事のやりにくさ、いつも監視されているという怖さ、窮屈さなど、こういう社会になってほしくないなぁという思ってしまう話ではありますが、AIやビッグデータなどテクノロジーの活用という側面でみれば、改めてテクノロジー大国として中国が席巻しつつある、その黎明期にあるのだなと実感させられます。
問題は、こうしたテクノロジーを、中国はどんどん活用している、行政に導入しているという点です。
今の日本を見ていれば、その遅れを実感するのではないでしょうか。やれ、あの資料がない、データに不備がある。そんなの、ビッグデータで全工程を関係各所でシェア、管理すれば一気に解決できるはずです。そこまで行かなくとも、すべてのデータをデジタル化してアーカイブするだけでもかなり改善される。それすらできないのが日本の現状です。
参考:【IT先進国日本】与党「国会でタブレットを使ってはいけません」
https://buzzap.jp/news/20190131-no-tablet-in-kokkai/
テクノロジーに関しては、規制緩和、法律整備等のプロセスの迅速化も考えないと、どんどん他国が先を行ってしまうことになるでしょう。本当にパソコンに日常的に触っていない人間をサイバーセキュリティのトップに置いているような場合じゃない。もっと我々が厳しい目でみていかなければなりません。