こんにちは、よっぷです。今日はモノの見方の話。ヒトはどうしても一方的な見方になってしまうし、モノの取り上げられ方も特定の視点からだけになってしまうなぁと思った事例があったので、紹介してみます。
コンビニ時短営業で罰則事件
こちらは弁護士ドットコムニュースの記事です。
セブンオーナー「過労死寸前」で時短営業…「契約解除」「1700万支払い」迫られる
https://www.bengo4.com/other/n_9269/
おそらくここの記事が最初かな。大手メディアも後追いでこのニュースを報じていたので、目にされた方も多いのではないでしょうか。
簡単に記事をまとめると、
・時短営業を始めた大阪府のセブンイレブン違約通告
・人手不足で店が回らず。オーナーは働き詰め
・24時間営業は契約事項で、本部は営業再開を求めている
というもの。
このニュースは、昨今の人手不足問題や、働き方改革の流れとも相まって、24時間コンビニというビジネスモデルへの猜疑的な視点から、「セブンイレブンは売上至上主義」「違約金はいかがなものか」「時代に合った営業スタイルへシフトしろ、柔軟性を持て」といったセブンイレブン本部側への批判的な視点で語られることが多くなっています。
Googleのニュース検索で“セブンイレブン”“時短”というワードをいれるとこんな感じ。オーナーさんに同情的な論調が多いです。
ツイッターも同じですね。同じキーワードで、上位は同じくセブンイレブン本部に批判的。
はい。挙げてはいませんが、かなり影響力のあるインフルエンサーさんも同じ論調で、リツイートされていました。
私も、個人的にはコンビニが何がなんでも24時間営業をする必要はないと思っています。セブンイレブンはもう少しフランチャイズ店との契約を柔軟にすべきでしょう。コンビニ業界の人手不足。時代に合わない営業スタイル。こういった問題に対処していくべきというのは私も同じに認識を持っています。
ですが、これだけで、セブンイレブンを悪者扱いするのは間違いだと思います。
こんな記事も出ていました。
24時間営業をやめて違約金1700万円のセブンイレブン、オーナーがヤバい人だと騒ぎに http://netgeek.biz/archives/136686
実際、読んで判断いただきたいところですが、トンデモ店だったことが綴られています。読んでも見ると口コミも相当悪い。客商売らしからぬ接客態度、駐車場代の不法請求、給料の未払い、店の雰囲気の悪さ、などなど。
ここまでクレームが挙げられていると、本部もかなり手を焼いていた店舗だったのではないでしょうか。どんどんバイトも辞めていっていたとか。環境のせいでなく、店の問題で人が雇えないのでは、話が変わってきます。
なんだか自業自得な一面もあったことが見えてきました。
少なくともここ昨日今日で、大手メディアでこちら側を報じているところはないですね。もしかしたら明日以降でてくるかもしれませんが。
やはり、働き方改革の文脈で報じる方がストーリーができて楽です。コメンテーターもコメントしやすいでしょう。
一方視点のニュースの多いこと多いこと
セブンイレブンのニュースはホットなトピックでしたので、例に挙げましたが、一方からの視点で報じられたり、語られるニュースは日本の場合特に多い。公正中立(そんなものは基本的に存在しないですよ)を求めるくせに、無自覚に一方の視点に立ったものが多すぎます。
日産自動車のゴーン会長の逮捕に関してもそう。まだ何の判決も出ていないのに、完全に悪者扱いです。推定無罪の原則はどこにいってしまったのでしょう。少なくともゴーン氏のコメントを聞かなければ、ニュースとして解説を出してはいけないと思います。
スマートに生きるためには、こうした一方的視点に立つことや、特定のニュースを鵜呑みにしてはダメです。
両方の意見を聞けというのもちょっと違うのですが(ここ掘り下げると長くなるので今度書いてみたいと思います)、やはり俯瞰的に物事をみる視点が大事です。
俯瞰的は英語で、bird-eye、つまり鳥の目になること。少し高い所から、対象と距離を取ってみましょう。そうすると、いろんな意見や立場というのが見えてくる。その視点が重要です。